人の幸せを祈る
 
色は、太陽からの贈り物
 



                                                         画像は太陽の塔 頭部

ニュートンが「太陽光がプリズムによって7色に分解される」ことを発見したのは17世紀の事でした。つまり、この地球で色が発生するのは、人の目に程よい光量の可視光があるからで 、この可視光というのは、つまり太陽光のことです。私たちが毎日、意識せずに何万色と見ている色は全て太陽の変化(へんげ)した姿だということです。
では、もしこの現象が地球に発生せず、モノトーンの世界だったらどうでしょう。
 ・花の彩りを楽しむ事は出来ません。
 ・多彩な色の服を楽しむ事は出来ません。
 ・カラーテレビは必要ありません。
 ・当然、芸術の世界で色の多彩な表現は出来ません。
 ・食べ物の楽しみは半減するでしょう。 
また、信号機や横断歩道・標識なども、今の色識別が出来なくなり、信号機では「○は渡れ、×は止まれ△は注意」と形での表記に変更しなければならないでしょう。
結局、当たり前のように瞬時に目にしている「色」は、私たちの生活をまさに彩り、豊かさを倍加させる大切な役割を果たしているのです。

さて、ここまでなら、どの色彩心理や色彩学の本にも書かれているフレーズです。だから、意地悪い人は
「でも、まあ〜、色の楽しみが無くなるだけで、無くたって死ぬわけじゃなし、それはそれでイイかも?」
となります。
私たちは、地球に色が発生した意図をもっと掘り下げて理解しておかなければなりません。

では「なぜ、色が地球にあるのか?」
それは「進化力を上昇させ、豊かな心を育てるためです
例えば、白黒テレビの時よりも、カラーテレビの方が情報量は一気に増えました。目から入る情報量も同様です。モノトーンの世界よりもカラーの世界の方が脳にインプットされる情報量は、組み合わせが発生しますので乗数的に増えます。増えれば、それに応じた識別など処理演算能力が脳内で自然と発生しています。絵を描く、この時も色のお陰で、パーツは一気に増えます。増えるから豊かな表現が可能になります。これは英語の26文字組み合わせよりも、ひらがな・漢字・カタカナとパーツが増えると無限大の組み合わせが可能になり、表現も豊かになり、表現が豊かになるから、それに並行して感性も豊かになるのと同様です。
特に色は、形が、主に「知性」に働きかけるのに対して、「情」に働きかける力を強くもっています

このように、本講座では、何度も記しますが、地球では、その他、音・形というパーツから、動物も植物といった生物まで地球は、万事多彩に満ちあふれています。
こうして、地球は、組み合わせの多彩化によって生命現象がハイブリッド化しやすくなっている絶妙な空間だという事です。

こうしてみると、冒頭に「色は全て太陽の変化(へんげ)した姿」と機能的に表現しましたが、むしろ
色は太陽の贈り物
と言った方が的確でしょう。贈り物と捉(とら)えれば、

 デザイナーは色を扱いながら、その根っこにある太陽へ感謝し、
 彩りを考えながら、料理の盛り付けをしつつ、赤や緑を見ては、その根っこにある太陽へ感謝し、
 人の洋服の色を褒めつつ、その根っこにある太陽へ感謝し、
 秋が深まり、褐色の山々を見ては、その根っこにある太陽へ感謝し、

と送り主への感謝の気持ちも湧いてきます。
私はこのことをよく体感します。マークのデザインにおいては、最初はモノトーンで整形し、最後に諸データに基づく色づけを施しバランスを整えていきます。その時、形の陰陽バランスとのかみ合わせが重要になります。陽気の強い形には、陽気を落とした色が必要であり、トータルで陰陽バランス比率を調整しなければならないからです。それは、AM周波数のような「あそび」がなくFM周波数のようにカッチリと合致する3原色の比率があります。そこを最後に同じ緑でも微妙な色味を探り、リズム合わせしなければなりません。その時、マークを所有する組織なり個人の平安を描くのですが、不思議とその背後に太陽をイメージすると、
「あっ、もっとイエローを3%・・・・」
と、ストンと色イメージが湧いてきます。不思議です。感覚として、太陽という色の根っこに帰ることで、その軸がズレを浮き彫りにする。という感じです。
すべての日常生活はバランス調整であり、バランスを整えれば巡りが良くなる。
でも、当人にはズレが解らない。だから気がつくと巡りがわるくなり、気が乱れ、
心が乱高下し、時に攻撃的に、時に鬱(うつ)になる、で
「なんか運がないな〜、どうでもイイや」
と投げやりになる、この時、即、漠然とでも、命の根っこでもある太陽をイメージすることです。
すると、自然と忘れていた何かを思い出したり、何かをしたくなったり、ハッと閃いたりします。
バランサーが働くのです。これは、日々の生活の中で誰でも体感できますし、何の負荷も発生しません。
太陽は色にかぎらず、全ての生命現象の根源にありますから、どうぞ、日常生活の中で太陽をイメージする事を、気負うことなく自然体で自分なりに工夫して取り込んでみてください。
これが、あなたにとって最高の秘法となるに違いありません。

 

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